大好きな職人さん

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職人さんは基本的には日当で働いています。つまり、1日働いていくら、というふうに働いた分だけお金がもらえます。保険や年金は国民健康保険(加入している人は)です。もちろんボーナスも無しです。

年金無し、貯金無し、でも毎日楽しく生きています。

愛犬と一緒に。

毎月の給料は全部使い切ります。

全部競馬につぎ込みます。

働けなくなった時は死ぬんや、と言って毎日愉快に働いています。

(もう70~80歳くらい)

仕事はなんでもできます。とても器用で力もあっていつもユーモアたっぷりです。

この日は仕事で出会えるのが最後の日(私が退職するから)で初めてのランチ、親子丼をご馳走してくれました。

3人で行ったけど自分が食べ終わったらまだ食べている私を1人お店に残して

「先行くわ!」

と行って車に昼寝をしに行ってしまいます。

とっても味わい深いランチ、ごちそうさまでした!

そんな職人さんに出会えるお仕事ができてよかったあ。

Take it simply

建築士の資格学校に通っていた頃尊敬する先生に出会いました。

「生徒に勉強を教えるとき、生徒の学力が上がるためにはどういうふうに教えればいいと思う?」

・・・

先生の答えは

「淡々と」教えること。

生徒がわかりやすくなるように「ああしてやろう」「こうしてやろう」と色々考えて教え込むのではなく、「淡々と」事実を伝える。そのうちに生徒が自ら気付いて、理解して、できるようになっていく。

そう教えてもらいました。

肩の力を抜いて、なんでも「自分、自分、」とか「やってやろう!」とか思わない。

「そういう時の方が仕事でもなんでもうまくいくでしょ?」

確かにそうだなあ、と思いました(笑)

そしてなかなかそういうふうにできてないなあ、と気付きました。

確かに、色々なことに対して「やってやろう!」みたいな気持ちで臨んでいました。

そして色々と打ちのめされて(笑)、大変な思いもたくさんしました。

その間で自分が尊敬できる人たちにも出会い、助けられてきました。

そして今は

「自分が納得できる(もちろん施主様も納得できる)嘘のないモノ」

をコツコツと一つずつ作っていける作り手でありたい、と思っています。

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美装の奥深さ

建築の現場では必ず工事の最終工程として美装工事という工程があります。

お客様へのお引き渡しの直前に美装業者さんにお願いして出来あがった建物を一緒に綺麗にしてもらいます。

この時には建物はもうほぼ出来上がっていて、あと掃除するだけやん、と思うかもしれ

ませんが、私も現場監督の仕事をするまではそう思っていましたが(というか美装工事なんてものがあることも知らず、気にもかけていませんでしたが(すみません))、そうではありません。

 

建物の規模にもよりますが1ヶ月、3ヶ月、場合によっては半年、1年近く毎日通い作ってきた建物が完成して、中にはその間に少しシミが出てきてしまった場所、何かの拍子で少し傷や汚れがついてしまった場所があるでしょう。

それを一生懸命綺麗にします。

美装職人さんが持っている様々なアイテムを駆使してできる限り綺麗な状態でお引渡しを迎えられるよう最後の一踏ん張り尽力します。

ある時、職人さんと一緒に汚れを磨いていて、一生懸命磨いて、でも取れなくて、ああ、もうこの汚れは取れないのかなあ、と思っていた時、職人さんが

「美装っていうのはどこで諦めるかなんや、奥が深い仕事なんや」

と言われました。

その職人さんは毎回現場を最後の最後まで磨いてくれて綺麗にしてくれる80歳くらいのおじいちゃんで、そう言われた時にすごくはっとさせられました。

それまでは何とも思っていなかった美装の仕事でしたが、すごく哲学的でかっこいい!と思いました。

それ以来、どこで見かけても清掃業者さん、美装業者さんに対する尊敬の眼差しがやみません。

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人間って複雑

今日は児童養護施設に家庭教師の日でしたが、到着したところ、「生徒がアルバイトに行ったので今日は来ない、すみません」と施設の方に言われました。

 

それまで頑張って準備して精神的なストレスも感じてお腹か痛くなったりして、でもなんとか精神統一をして頑張ろうって思ってやっとの思いで来ましたが(笑)、な〜んだ、と肩の力が抜けました。

それまでピリピリとしていた自分がアホらしいなぁ。(笑)

あ、今日は自分求められてないんだ、とわかった瞬間に体調も良くなり、見える景色も感じ方もガラッと変わりました。

やっぱり他人から求められるってことがストレスであり、それが喜びでもあるんだな、と感じました。

ストレスだけどでもそれがないと生きていけない…

人間って複雑…。ですね。

舞台「友達」感想

先日、サンケイブリーゼホールにて舞台「友達」を観て来ました。

作:安部工房

演出・上演台本:加藤拓也

CAST:浅野和之山崎一キムラ緑子林遣都、岩男海史、大窪人衛、富山えり子有村架純伊原六花鈴木浩介 etc...

TVで拝見するような素晴らしい俳優さんたちの演技を観れたことは嬉しかったです。

また作家の安部工房の作品は以前「壁」という小説を拝読していて内容にも興味がありました。

内容がじわじわととても怖くなってくるものでした。

「友達」...?

「友達」ってなんなんだ...?

おおこわい。

劇場は不気味な空気でした。

9人家族の言っていることは陽気で楽しそう、自分もその中に加わりたい、しかし...。という感じ。

多数でいることの安心感。そちら側にいたいという気持ち。多数でいることに落ち着いて甘えてしまう自分。そんな自分を確認させられたような気がします。

見る角度によって正解はないし、間違いはない。

しかし、やっぱり間違い、やってはいけないことはある。それがたとえ多数の意見であったとしても。人の「倫理」に反することはダメ、そういう人としの芯の部分をしっかり認識して持っていきたいと思います。大衆に飲み込まれることはすごく安心して気持ちがいいけれど、少数の声にならない声に耳を傾けられるような人になりたいな。

 

結局間違った方向に進んでしまっていまう多数。そこに甘んじていてしまうと最悪な結末に...。

なることもある。

自分でよく考えて、自分が納得できる道を選びたい。

 

「友達」、「隣人愛」はとても良いことのように聞こえるけれど本当にそうなのか...?

その愛、押し付けになってない?

人との繋がりが欲しい、けどうまく繋がれない。

ある程度他者の介入、干渉を受け入れることが必要なのかもしれない。

自分の殻にこもりすぎているのかもしれない。

自分のことを相手にわかってもらえるような努力が必要なのかもしれない。

そのためには時間的、精神的余裕が必要なのかもしれない。

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力を抜く

今週のお題「今月の目標」

私の「今月の目標」は「力を抜く」です。

「力を入れる」ことはすぐにやってしまうのですが、「力を抜く」というのは苦手です。ほっておくとすぐに力が入ってしまいます。心にも、体にも。

今月はより自由に。やりたいと閃いたことはすぐに実行に。力を抜いていきたいと思います。

力を抜いてしなやかに、よりオープンに。

地球にある様々なことを感じていきたいと思います。

おわり

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zadar 海のオルガン

 

キャンプはなぜ流行っているか

最近の流行りと言えばもっぱら

 

コロナ

 

ですが、それと同じくらい流行しているもの、それは

 

キャンプ  

 

です。

 

 

夏のキャンプ場は大混雑で予約も取れないほど。

キャンプ場では

 

一面テント、 

 

テント、

 

テント、

 

テント、

 

見渡す限りテント!!!

 

テントでいっぱいで

 

「密」

 

を避けようとしてやってきたテントで

 

「密集」

 

してしまっています。

 

 

数年前まではそこまで日が当たっていなかったレジャーである

 

キャンプ

 

ですが、なぜ近年になってこれほどまで大流行しているのでしょうか???

 

それはもちろんコロナの流行により

 

換気

 

ができる、

 

むしろ

 

オープン

 

であるアウトドアのキャンプに

みんなが流れた

ということはもちろんあるでしょう。

 

しかし、

もう一つ

 

人々の深層心理

 

を表す大きな理由があると私は考えます。

 

それは、

 

「人々の防災意識の高まり」

 

です。

近年の

 

地震

大洪水

様々な自然災害

 

を目の当たりにして

 

「いつ自分の家を失うかもしれない」

 

という不安である深層心理があるのです。

 

キャンプでは住居がなくても火を起こしてお米を炊いたり、

料理をしたり

テントをはって寝たり、

トイレも水洗トイレがなくても用をたしたりします。

 

人々は程度の差こそあれ、キャンプを通じて

 

「自分の家を失ってしまった時の予行演習」

 

をしているのです。