舞台「友達」感想

先日、サンケイブリーゼホールにて舞台「友達」を観て来ました。

作:安部工房

演出・上演台本:加藤拓也

CAST:浅野和之山崎一キムラ緑子林遣都、岩男海史、大窪人衛、富山えり子有村架純伊原六花鈴木浩介 etc...

TVで拝見するような素晴らしい俳優さんたちの演技を観れたことは嬉しかったです。

また作家の安部工房の作品は以前「壁」という小説を拝読していて内容にも興味がありました。

内容がじわじわととても怖くなってくるものでした。

「友達」...?

「友達」ってなんなんだ...?

おおこわい。

劇場は不気味な空気でした。

9人家族の言っていることは陽気で楽しそう、自分もその中に加わりたい、しかし...。という感じ。

多数でいることの安心感。そちら側にいたいという気持ち。多数でいることに落ち着いて甘えてしまう自分。そんな自分を確認させられたような気がします。

見る角度によって正解はないし、間違いはない。

しかし、やっぱり間違い、やってはいけないことはある。それがたとえ多数の意見であったとしても。人の「倫理」に反することはダメ、そういう人としの芯の部分をしっかり認識して持っていきたいと思います。大衆に飲み込まれることはすごく安心して気持ちがいいけれど、少数の声にならない声に耳を傾けられるような人になりたいな。

 

結局間違った方向に進んでしまっていまう多数。そこに甘んじていてしまうと最悪な結末に...。

なることもある。

自分でよく考えて、自分が納得できる道を選びたい。

 

「友達」、「隣人愛」はとても良いことのように聞こえるけれど本当にそうなのか...?

その愛、押し付けになってない?

人との繋がりが欲しい、けどうまく繋がれない。

ある程度他者の介入、干渉を受け入れることが必要なのかもしれない。

自分の殻にこもりすぎているのかもしれない。

自分のことを相手にわかってもらえるような努力が必要なのかもしれない。

そのためには時間的、精神的余裕が必要なのかもしれない。

f:id:rukkuma:20211007124231j:plain

f:id:rukkuma:20211007124238j:plain